飲食店の人手不足解消はお仕事内容の細分化にヒントあり?
高いお金を払って有料求人サイトに掲載したのに応募もなかった・・・
この様な苦い経験をされた飲食店の経営者の方は多いのではないでしょうか。
先日の厚生労働省の発表では7月の※有効求人倍率(求職者に対する求人数の割合)は1.37倍で、1981年の1.41倍以来の高水準が続いています。中でも訪日外国人客の恩恵を受ける飲食・サービス業の求人件数は顕著に増え続けています。
前職も含め、約5年間、求人業界の営業に携わっていると、自然と街中の飲食店の店頭に貼られているアルバイト募集の貼紙に目が行ってしまいますが、現状ほとんどのお店にこういった貼紙が貼られている状態です。
事実、お取引のあるお客様から「人が足りないからランチ営業をやめた」「人が足りないから開けられない店舗がある」という厳しい現状をお聞ききしています。
今回は、仕事内容の細分化をすることで応募数UPが見込める短期勤務希望の応募者を採用して、効率的に人手不足を解消して頂いた事例をご紹介致します。
短期勤務希望の即戦力化は難しい・・・
今働いているスタッフさんと同様の活躍ぶりを短期勤務の方に求めるのは難しいですよね。
お店によってお酒の作り方や料理の盛り付け方などルールが決まっているため、経験者であっても覚えてもらうまでに時間を要してしまいますし・・・・
短期の仕事が応募者にとって魅力があることは知っているけれど、飲食店では使いにくいから嫌だ。
日々の営業活動を通してこんなお声をよく耳にします。
当然、全員に同じ基準のレベルで勤務をしていただくことは難しい。
そこで、今あるお仕事(お客様ご来店から退店まで)を細分化して頂きました。
つまり、「今日から働く人でもできるお仕事」と「経験豊富なスタッフにしか出来ないお仕事」に分けることで、採用した短期勤務希望のスタッフでもすぐに活躍できるお仕事枠を用意していだきました。
下記は具体的なお仕事内容になります。
例1)金曜日の18時~23時の5時間、洗い場専門で働ける枠を用意。この枠には短期希望で採用したスタッフに担当してもらう
例2)金曜日の18時~23時の5時間、バッシングとセッティング専門で働ける枠を用意。この枠には短期希望で採用したスタッフに担当してもらう
週の中で特に忙しい時間帯かつ、経験不要のお仕事を細分化し、ここを短日勤務希望の未経験のスタッフに担当してもらうことで、レギュラースタッフが注文確認やドリンク出しに迅速に対応できます。
お客様の回転率向上、結果的に売上のUPにも繋がる取り組みになりました。
1+1が必ずしも2ではない
スタッフさんのそれぞれの能力と業務内容をきちんと踏まえた上で、適切適所に労力を配分する。
タイトルが恰好のいい言葉になってしまいましたが、人と人が関わるお仕事だからこそ、こんな小さな工夫で1+1が3になると僕は思っています。
ご覧になって頂いた方のお悩みのヒントになれば幸いです!