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iPhone7のカメラがすごいので、webデザイナーがアレコレを解説してみる(前編)

デザイン

iPhone7のカメラがすごいので、Webデザイナーがアレコレを解説してみる
先日、ついにiPhone7が発売されました。
バッテリーとか、防水とか、黒くてかっこいいとか、iPhone7には夢と物欲刺激ポイントがたくさん詰まっていますね。特に今回、多くの人のハートをわしづかみにした魅力が、強化されたカメラ機能です。

今回のiPhone7ですが、カメラについては以下のように公知されています。(iPhone6sと比較)
比較
大絶賛の声もあれば、一方でクールな目線で見る人もあり。しかしまだ、その意見する方々の多くは、いわゆる”ガチ勢”。日ごろから、呪文のようなカメラ用語を無詠唱で解き放っているような、既得知識が豊富な方々であると見受けられます。
なぜかというと

f/1.8って何さ

一般人はまずはここからです!
どんなにすごいのか、謎の数字で言われてもわかりません!!

申し遅れましたが、自分は全国のアルバイト情報を掲載している求人サイト「シフトワークス」で、
よりよいユーザー体験と、旧IEの駆逐に日々血道をあげている、webデザイナーのSと申します。
デザイナーブログ第4回は、iPhone7発売で見かけるカメラ用語のあれこれと、webデザイナー目線から見たiPhone7のカメラの魅力を、ゆるっと解説してみようと思います。

写真の明暗がぐんと上がった! f/1.8の開口部

iPhone7の『f/1.8』の数字ですが、これは『F値(エフち)』といわれる値です。
いわゆるレンズの明るさを示す数字です。

カメラとレンズの関係は、瞳の造りによくたとえられます。
まぶたがシャッター、瞳孔が”絞り”。

ピンとこない方は、実際に暗いところ、眩しいところを想像してみてください。暗いところでは、少しでも多くの光を必要とするので大きく、より大きく目を開けます。明るいところでは逆に、多すぎる光を制限するために、まぶたを細めるのではないでしょうか。

この、「目をどのくらい開くか」の値がF値です。
シャッター
F値が小さくなるほど、目(レンズ)は大きく開きます。大きく開くことを『開放』と言います。カメラレンズの一番小さいF値にする、光を取り入れる限界値を『F値全開』と言います。

少年漫画などで、敵が強くて通常では敵わず、最高の必殺技を出すときには目をカッと見開きますね。
レンズも同じく、暗くて通常の絞りでは写せず、F値の最高値を出すときは目をカッと見開くわけです。

f値

かっこいいですね。

カメラレンズのスペックでF値を表記する場合、この『全開』がいくつであるかを差します。iPhone7の場合、「f/1.8まで解放することができる」ということになります。

さて、目を大きく開けると、『明るく見ることができる』以外に何が起こるか。
それは、『焦点の範囲を小さくすることができる』です。
視力検査や、遠くにある文字などを想像してみてください。ぼやけて見づらい時、目を細めると少し見やすくなりませんか?

目を細めて見る

この「目を細める」動作は、F値でいうと『大きくする』動作です。
「目を細める(F値が大きい)と、ハッキリ見えている範囲が増える」
つまり逆にいうと、
「目を開く(F値が小さい)と、ぼけている範囲が広い」ということになります。
シャッターとF値

このような写真を見たことはないでしょうか。
焦点距離
背景がふわふわーっとぼけています。それにより、主役がキリッと締まって見えます。
“ぼけている範囲が広い”写真です。

同じ被写体を、F値を変えて撮るとこうなります。
F値の比較
人間の目の限界値と同じように、F値はカメラの目の限界値です。
明るいところで目を細めて見る時は、人間も猫も同じくらい明るくクッキリ見えますが、暗いところで目を大きくしたいと思い、限界まで見開いても猫と人間の目には大きな差があります。
これが、レンズがそれぞれ持つF値の差です。
MSの性能の違いは戦力の決定的差ではありませんが、F値の違いは、カメラレンズの明るさ限界・ぼけ限界の大きな要因差となります。

また、iPhone7の焦点距離は『35mmフィルム換算で28mm』とのことです。かなり広角に撮れることができるレンズになります。ざっくり言うとこういう感じです。

焦点距離

ちなみに、iPhone7のf/1.8、28mm換算レンズがどのくらいすごいかというと、
「背景ぼけを撮るなら明るいレンズ!!」と意気込んで買った自分のカメラ用レンズが、『f/1.7で35mm換算で30mm』のレンズです。

もう誤差じゃないか・・・

iPhone7 Plusの望遠カメラで作る、背景のボケた写真

さて、前述のF値で出てきた「背景のボケた写真」。
「iPhone7を買えばああいう写真が撮れる」という結論はしばしお待ちを。

背景のボケた写真や、細部まで繊細な写真など、いわゆる”美しい写真”を撮るためには、『レンズの明るさ』だけではなく『イメージセンサー(撮像素子)』の働きが必要になります。
さきほどのF値はレンズ側の数値ですが、このイメージセンサーは、ボディ側の機能です。主に『レンズで集めた光を画像に変換する』役割を果たします。
イメージセンサー

イメージセンサーは、例えて言うならキャンバスです。
大きければ、より多くの色や光、情報を描くことが出来ますが、その大きさの分、搭載するボディは大きくなります。小さくコンパクトにすれば、描ける情報は少なくなります。

iPhone7では、このイメージセンサーも新しくなっています。
処理できる色の情報は多くなり、より鮮明な写真が撮れると評判ですが、小さく、軽くを求められるスマートフォンではさすがに物理的な大きさの限界はあるようです。

カメラのイメージセンサー

「では、iPhone7ではカメラと同じような背景ボケの写真は撮れないのか?」

そこで、iPhone7 Plusについている望遠レンズがキラリと光ります。

iPhone7とiPhone7 Plusとのメインのカメラスペックは、そこまで違いがありません。2つを大きく分けるのが、Plusについた望遠カメラです。この望遠カメラで何が出来るか、その1つが「背景ボケ(っぽく)撮れる」ことです。

なぜ「(っぽく)」なのか。極端に言うと、下図のような機能のようです。
被写体深度エフェクト
本物のボケではなく、エフェクトによる擬似再現なボケなのです。
すごい機能ではありますが、厳密には本物のレンズのボケではありません。これが、賛否両論あるとされるiPhone7の望遠カメラの「否」の一つです。

さて、webデザイナーの自分はと言いますと、「エフェクトでOK」と思います。
なぜかと言いますと、Photoshopという魔法の杖で日頃から行っていることだからです。

背景ボケ

画面フルサイズやポスターサイズにすると、さすがに怒られそうですね!
しかし、この場合に背景ボケを作る目的は、アートではなく「背景の要素が薄まることにより、主役をくっきり浮き上がらせる」ことなので、web利用の範囲であるならば、全然ありだと思います。(個人の見解です)

それを踏まえて、予想される『一般的の人の写真用途』を考えると、『レンズではない、擬似的なボケ』ことに対してそこまでナーバスになることはない、と考えます。

後編では、iPhone7 Plusの望遠レンズと、HDR機能について解説したいと思います。
 
>>後編はこちら

・iPhone7のカメラがすごいので、webデザイナーがアレコレを解説してみる(前編)
iPhone7のカメラがすごいので、webデザイナーがアレコレを解説してみる(後編)