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リスティング広告の設定と運用 基本の考え方

マーケティング

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リスティング広告は検索サイト上でユーザーが検索した語句に応じて広告を表示する広告で、媒体としてはGoogle AdWords、Yahoo!プロモーション広告スポンサードサーチが挙げられます。他にも、規模は小さいですがクロスリスティング社のレモーラリスティングといったサービスもありますが、本記事ではGoogleとYahoo!に絞って言及していきます。

今回はリスティング広告の設定と運用に関する、基本的な考え方についてご紹介したいと思います。主な構成要素として、①キーワード、②広告文、③ランディングページの主要3要素とこれらに④ターゲティング要素、⑤アカウント構造、⑥予算&入札管理の要素を加えてアカウント全体を組み立て運用していきます。

①キーワード

リスティング広告で一番重要なものがキーワードとなります。広告主は商品の購入やサービスの利用を行うであろうユーザーの検索語句を想定して対象となるキーワードを選定します。
ユーザーの検索語句としては2語、3語の掛け合わせが多いことから掛け合わせパターンの抽出にエネルギーを割いてしまいがちですが、対象ユーザーを確実に捉えるためには、軸となるキーワードを増やすことが必須となります。
商品やサービスを表すキーワードだけでなく、ユーザーの属性、置かれている状況、抱えている問題といった切り口でキーワードを考え、検索意図を読み取る必要があります。キーワードの選定が、対象属性へのリーチに関わる生命線となります。

②広告文

選定したキーワードが検索された際に表示される広告文は、全角15文字(半角30文字)のタイトルと全角19文字(半角38文字)からなる説明文×2行で構成されます。(先日Googleが拡張テキスト広告への移行を決定しましたのでYahoo!もいずれ移行するものと見ています)タイトルにはキーワードを含む端的な商品・サービスの紹介を記載し、説明文でより詳細にユーザーに対する定量・定性的なメリットの訴求、商材の差別化要素、ユーザーの行動を促進するフレーズなどを盛り込みます。
タイトルの頭にキーワードを配置することで検索結果で太字表示され、CTR面でプラスになると言われてきましたが、現在のGoogle Adwordsではタイトル部分は太字で表示されていません。(Yahoo!では現在も検索キーワードが太字で表示されます)かなり前から、この仕様になったと記憶していますが、それでもタイトルのできれば前半にキーワードを配置する、という型は変わっていません。

これは実際に試したことがあるのですが、太字で表示されなくてもタイトル前方に配置した方がCTRが高くなる傾向があります。ユーザー側も「探しているもの=タイトルに含まれる」という経験に基づく行動をとっているのかもしれません。

図1

拡張テキスト広告について

今回Googleが導入した拡張テキスト広告は、全角15文字(半角30文字)のタイトル2行と全角40文字(半角80文字)の説明文で構成されています。従来の広告文では文字数の制約上、短い単語やセンテンスで構成することが多かったのですが、より柔軟に自然検索結果のような構成で表示することが可能となりました。
図2
広告と自然検索のシームレス化、広告表現のネイティブ化が進むことでクリック率の上昇に寄与すると言われていましたが、実際に弊社が運営するアルバイト求人サイトのシフトワークスでは、拡張テキスト広告への切り替え前後で検索広告のクリック率が約3.5倍と大幅に上昇しました。

オプションについて

また、タイトルや説明文には含めない要素を補助的に表示したり、直接TELをかけられるリンクを表示したり、別ページへのリンクを併記するなど様々なオプションを活用して、クリック率の底上げやTEL・アプリインストールなど従来のWebを超えた行動を促すことが可能となります。広告文次第で、上記①でターゲティングしたユーザーをどれだけ取り込むことができるかが決まります。

③ランディングページ

ランディングページとは、広告が表示されたユーザーが訪問するページを指します。検索語句に沿った広告、そしてユーザーの期待に応えたランディングページの一連のセットで成果に結びつきます。訪問後にサイト内を回遊させるのか一本道で成果に繋げるのか、といった方向性やページ内の構成要素としての画像の配置、記載内容、CTAボタンの場所や色など多くの要因がコンバージョン率に寄与します。ランディングページは主に訪問したユーザーがどれだけ成約に至ったかのコンバージョン率に影響します。

①広告表示回数×②クリック率×③コンバージョン率=コンバージョン数 という計算になります。

④ターゲティング要素

地域、デバイス、時間帯、曜日など様々なターゲティング要素を使用して配信を制限、または強化することができます。また、ユーザーデータと紐づけた検索広告でのリマーケティングは従来の枠組みを超えたキーワードの活用が可能となりました。DMPツールやリマーケティングリストの拡張データと組み合わせることで、可能性は大きく広がっていきます。

⑤アカウント構造

さて、ここでアカウント構造について考えます。通常はアカウント構造を知ったうえで作業に入りますが、「何ができるか」からではなく「何をやりたいか」から入って、どう組み立てるのかを考えるために本項を後ろに持ってきました。基本的にはキーワードのグルーピング(広告グループ)、広告グループのグルーピング(キャンペーン)、キャンペーンを束ねる概念がアカウントとなります。

広告グループ

キーワードをグルーピングし、共通の広告文を利用し、入札の単位ユニットとします。メインとなるキーワードをベースに組み立てることが多いです。

キャンペーン

配信地域やスケジュールを決めるためのグルーピングを行います。予算の管理ユニットでもありますので、細かく分けすぎると予算調整の難易度が上がってしまいます。また入札の自動化ツールの活用も検討している場合は、キャンペーンに紐づくコンバージョン数が一定規模必要なため注意が必要です。
図3
これらをまとめると、上の図のようになります。他にもアクセス解析用のパラメータ管理、入札戦略の管理などを考慮する必要があります。

6.入札管理

広告の運用時に頻繁に変更する部分が入札価格です。入札の目安は目標CPAと想定されるコンバージョン率から

目標CPA×想定CVR=目標CPC

と計算できます。セカンドプライスオークション制のため入札額の6~7割ぐらいで落ち着くことが多く、目標CPA 5,000円×想定CVR 1% = 目標CPC50円 程度であれば、70円前後の入札を行うとよいでしょう。品質スコアによっても異なりますが、概ねこの程度を目安に結果を見ながら調整を行います。

 

また、キャンペーンやアカウント全体の予算管理の鉄則として1日の予算上限で配信を制限しないよう注意することが必要となります。意図しない広告配信の制限は得られる成果を大きく棄損してしまいますので、入札単価や上記④のターゲティング要素の調整により、安定して稼働させる必要があります。

アカウント全体の設計次第で、運用時の管理コストや成果が大きく変わっていきます。こんなことを考えながら、有機的に成長するアカウント構築を目指して日々、試行錯誤を行っています。

執筆者プロフィール

所属部署の名称がWebマーケティング戦略部からデジタルマーケティング本部に変わったF氏。
娘が自分に似すぎてて軽く引いた30代。地下ピットを作って怒られる人をTVで初めて見た建築学科出身。