データ集計にMicrosoft Accessを使用する
私が携わっているWebマーケティングの業務では、サイトのアクセス解析データや運用している広告の掲載結果データ、サイト内の案件データなど、分析のためにさまざまなデータを集計します。その集計作業について、通常は表計算ソフトのMicrosoft Excelを使用して行いますが、複数のデータファイルをまとめて必要な項目やレコードを抽出する必要があるものに関しては、Microsoft Accessを使用して行っています。今回は、自分なりのやり方ではありますが、Microsoft Accessを使用したデータ集計方法について書きたいと思います。
データ集計の流れ
(1)データファイルをMicrosoft Excelファイルで用意する。
Microsoft Accessに入力するデータを、まずMicrosoft Excelファイル(もしくはcsvファイル)で用意し保存しておきます。今後データを更新したり追記する場合は、このMicrosoft Excelファイルを更新することで対応します。
(2)テーブルに、Microsoft Excelファイルをインポートし自動連携させる
テーブルとは、データを格納するオブジェクトです。
Microsoft Accessに、(1)で用意したExcelファイルをインポートしデータを入力します。その際、Microsoft Excelファイルと自動連携させ、Excelファイルが更新されるとAccessの数値も更新されるようにします。(インポートする際に「リンクテーブルを作成して、ソースデータにリンクする」を選択します。)
(3)クエリで、読み込んだテーブルから必要な項目を並べていく
クエリとは、テーブルからデータを抽出、集計するためのオブジェクトです。(2)で作成したテーブルのうち、必要なテーブルをビューに並べて、さらにテーブル内の集計したい項目を順に並べます。
たとえば、コストの項目のみ抜き出すクエリを作成する場合は、各テーブルのコストの項目を並べていきます。このあたりの作業は「デザインビュー」という機能で、ドラッグ&ドロップで並べることができます。
また、各テーブルをリレーションシップによって関連付けます。これは、各テーブルで共通の値があれば関連付けられるものですが、この例の場合は各テーブルの日付の項目を関連付けます。
このようにクエリを設計し、1つのデータファイルとして作成します。
(4)必要があれば、クエリにフィルタをかけデータを抽出する
クエリのデザインビューでは、抽出条件を指定してレコードを抽出することができます。任意の文字列を含むもの、AND/OR条件など、演算式を使用して抽出できますが、任意の日以降のデータのみ抽出する際などによく使用します。
(5)レポートで、データを出力する
指定の形式でデータを出力すれば完了です。
集計業務で、Microsoft Accessを使用するメリットとしては、
・入力/集計・抽出/出力の機能が分かれているので、Microsoft Excelよりも動作が軽量
・Microsoft Excelファイルに過去のデータがあれば、Microsoft Accessのクエリで必要な項目やテーブルをクエリで抽出するだけなので、過去データを蓄積させやすい
という点かと思います。
自分なりのやり方で使っている段階なので、よりよい使い方はまだあるかと思います。データ集計は、正確にかつ効率よく行うことが大事だと思うので、その点を意識してより工夫ができればと思います。