Microsoft Excelの作業効率化

はじめに
リスティング広告やDSP、アフィリエイトなど、ネット広告に携わる方ならMicrosoft Excel(以下Excel)を使用して、作業を行うことが多いと思います。
特にYahoo!・Googleのリスティング広告ではデータの集計だけではなく、KW・広告文の作成、エディターにアップロードするための入稿内容の作成など頻繁に使用すると思います。
そこで今回は私がExcelで作業を効率化するため行っていることを簡単に紹介します。
Excelの効率化を図るポイントは下記の4つに分かれます。
1.ショートカットキーを駆使するべし!
2.クイックアクセスツールバーを活用するべし!
3.関数を活用するべし!
4.マクロ(Excel VBA)を活用するべし!
それぞれ下記で説明していきます。
1.ショートカットを活用するべし!
Excelで作業を効率化する上で一番簡単ですぐに実行できるのはショートカットを覚えることです。
マウスを使って作業すると手がキーボードとマウスを移動するごとに時間が取られ、数回のクリック作業を行う必要がありますが、ショートカットキーを使えばたいてい一回の入力で目的の作業を行うことができます。
例えば表にフィルターを設定する時は下記のように異なり、作業工数の違いが分かると思います。
上記の例ではマウスを使用するとマウスを移動させる時間に加え、2回のクリックが必要となりますが、ショートカットキーを使用するとキーボードから手を離すことなく一回の入力で作業を実行できます。
また、ショートカットキーを使えば「ポインタどこ行ったかな?」や「あの設定どのタブにあったけ?」などもなくなります。
理想としてはExcelの作業中はマウスを使わなくても行えるようになることです。
ショートカットキーを覚えるコツとしては、作業で気になったものはネットで調べ、一日一個ペースでショートカットキーを覚えていくことです。
以下に私がよく使用するショートカットキーを記載しますので、ご参考程度に・・・
(「+」は押しながら、「→」は押した後離して次のキーを押す)
2.クイックアクセスツールバーを活用するべし!
頻繁に使うショートカットキーは「クイックアクセスツールバー」に登録することで更に効率化することができます。
「クイックアクセスツールバー」に設定すれば、「Alt + (該当の番号)」のみで作業が行え、ショートカットキーを使用するよりも早く行えることがあります。
例えば、ウィンドウ枠の固定のショートカットキーは「Alt → W → F → F」となりますが、クイックアクセスツールバーを使用すれば「Alt + (該当の番号)」で行うことができます。
設定方法はとても簡単です。
①左上の下矢印をクリック
②「その他コマンド」をクリック
③登録した作業を選択して「追加」ボタンをクリック。「OK」ボタンをクリックして完了!
設定後、作業画面で「Alt」キーを押すと先程設定した項目の番号が表示されるので、今後は「Alt + (該当の番号)」を入力するだけで実行できます。
3.関数を活用するべし!
関数を使用することはExcelを最大限活用する上で重要だと私は考えています。
関数を使用することで手動で数値を入力したり、データを整形してからセルに入力するなどの手間がなくなります。また、手動による入力ミスを防ぐこともできます。
私は主にデータ集計の際に先にフォーマットを作り、そこに関数を埋め込んでおくことでローデータを貼り付けるだけで自動で表が出来上がるようにしています。
関数を使用する際のコツとしては行いたい作業を文章で考えるということです。
例えばよく使用する関数に「IF関数」があります。
「IF関数」の入力形式は「IF(論理式,[真の場合],[偽の場合])」です。
下記表のように隣のセルの内容によってセルに表示する内容を変えたい場合、文章化すると「対象のセルが50より大きい場合は「大きい」と表示し、50以下の場合は「小さい」と表示する」となり、入力する数式は「=IF(対象セル>50,”大きい”,”小さい”)」となります。
文章化することで行いたい作業を明確にすることができ、数式に当てはめることが難しくなくなります。
他にも「SUMIFS関数」を使用すれば、「キャンペーンがAで広告グループがBのコストの合計値」をローデータを貼り付けるだけで出すことができ、これを応用することで先に作った日別の表に条件を指定して数値を引っ張ってくるなどができ、データ整形の手間が省けます。
以下に私がよく使用する関数を記載しますので、ご参考程度に・・・
※Excel2016で使用している関数のため、旧Versionでは使用できない関数もございます。
4.マクロ(Excel VBA)を活用するべし!
Excelで作業を効率化する上で最も重宝すると言ってもよいほど、マクロ・VBAは効率化において重要です。
全く同じ作業工程を繰り返し行う場合は、マクロ・VBAを設定することでボタン1つで行うことができ、作業工数の大幅な削減が見込めます。
※VBAについては私もまだ勉強中ということもあり、ここでは簡単に紹介させて頂きます。
まず、マクロですが実は簡単に作成することができます。
設定方法は下記となります。
①「開発」タブの中の「マクロの記録」をクリック
③「マクロ名」、必要であれば「説明欄」に作成日などを記載して「OK」をクリック
③通常の作業を間違わないように行う。
④「記録終了」をクリックして完了!
記録の完了後「Alt + F8」のショートカットキーを入力すると記録したマクロが表示されていると思います。
次回からは記録した作業を選択し、実行を押すだけでExcelが自動で同じ作業を行います。
日々の定例作業はこのようにマクロで記録してしまい、手動での作業をなくすことができます。
応用としてVBAがありますが、これは手動で行っていた作業をプログラムで記述することで、Excelに自動で作業してもらうというものです。VBAで作成することで特定のフォルダにあるファイルを加工後に貼り付けるなどの作業が自動で行えるようになります。
私が行っている作業としては下記の作業を自動化しています。
①ローデータを開く
②今日の日付の行や不要な行(IMPが0かつコストが0の行など)を削除する
③整形したデータを指定したファイルの特定セルに貼り付ける
この一連の作業が1クリックで行えるため、手動で30分ぐらいかかっていた作業がローデータを格納しマクロを実行するという5分程度で行うことができています。
VBAについては私もまだまだ勉強中ですが、行いたい作業をネットで調べてコードを加工して使用したり、前述したマクロで一旦作成してコードをコピーしたり加工したりして使用しています。
まとめ
Excelの作業効率化は一つ一つの時間にすると小さなものかもしれませんが、その時間を積み重ねると大きな時間を作ることができます。
ショートカットキーやクイックアクセスツールバー、関数、マクロ・VBAを駆使することで日々のExcelでの定例作業の時間を減らし、プランニングの本質であるサービスの改善案やその他の作業に時間を費やすことができますので、本記事が参考になりますと幸いです。
※作業の効率化については、Microsoft Accessを使ったデータ集計の効率化についての記事もアップロードされておりますので、興味のある方は下記ご覧下さい。
「データ集計にMicrosoft Accessを使用する」https://www.indival.co.jp/2017/04/21/4764/